以前あった小屋を、隣地のビルの修繕工事の為に撤去したところに同様に修復する工事をご依頼いただきました。1畳の小さな小屋ではありますが、満タンのオイルタンクの移動やら、その場で考えながら行う位置だしなど、大工教本には無い知恵を使う仕事なので、若手を連れて私も一緒に立ち合いました。荷物を運び、灯油の抜き取りをしている20代の大工に、「自分の仕事をしながらでも、先輩の大工さんが今何をしているのかを、横目で時折見るんだぞー」と云わんでもの言葉を掛けて勉強の機会を共に得てきました。
400リッター満タンのタンクからの灯油の抜き取りをしないと、とても動かせません。本来は現場監督の段取り仕事なのが世の中の常識ではありますが、こうした事が必要と学んだ二人です。しかも、今もまだ暖房を使用しているので、直ぐに使える様に戻す気使いに関しても教えることが出来ました。
大切な記念樹の養生これもまた、本来は現場段取りする側の仕事なのですが、自社施工の会社故に、職人が一つの気持ちで守ろうとする心を養う勉強体験となりました。口では伝えられないものだよなーと私も立ち会って良かったと思いました。
皆の力を合わせて頑張りの移動です。たった1畳の工事に5人が何故必要かといったところです。
必ず水平器で移動後の設置状態を確認します。
束石を埋めるにも位置出しが重要ですが、「バカ棒」を準備してその墨のつけ方が今後の若手には勉強となったと思います。
その後テキパキと工事は進み、古いブロックを敷き込んだ土間も出来て、棟も上がりました。